ドイツ暮らし保育士お母さんの気づき

ドイツで暮らしている2人の男の子のお母さん&保育士です。海外生活で起こる(かもしれない)ことや親子の会話をサクッと読める記事にしています。育児や保育に関すること、趣味の日本語研究と人間観察なども...

「育ちがよい」は ”正しい” という意味ではない

こんにちは。だいみにです。ドイツで暮らしている、10歳と16歳の男の子のお母さんです。ネットサーフィンでたまたま見つけた言葉「育ちのよさ」。私には大嫌いな言葉の1、2位を争うほど不気味な言葉です。今日は「育ちのよさ」についての持論を書かせてください。
 

「育ちがよい人」というのは、一般的にはいいところのお嬢さんやお金持ちの御曹司で、品のある環境で育った上流階級の人たちのことです。だからといってその人たちがしていることが ”正しい”かどうかはわかりません。

世の中には大人の「育ち」をよくしてくれる先生がいらっしゃるようです。そんなの無理でしょう!? だってその生徒たちは各々の環境でもう育っちゃってるんですから。
しかしその先生によると、確かに「育ち」をよくする方法を教えてくれるらしいのです。婚活や就活、親子受験などで必要だと思われている ”正しい” 見た目だけではなく、”正しい” 笑顔の作り方や、”正しい” 話の仕方、”正しい” 物の考え方のようなことまでです。”正しい” かどうか誰が決めているのか知りませんが。

こうやって日本はまたロボットみたいな人が増えるのかなと思います。ただでさえ忖度精神で何考えているかわからないといわれる日本人。ニコニコ笑って、本性隠して、みんな”正しい”ことをするのが美徳。そうしないと「育ち」が悪いと言われてしまいます。

いくら「育ち」のよい人のまねをして婚活や就活で成功したとしても、そこはまだスタートラインなわけです。それからの人生、自分を出せずに「偽育ちのいい人」として生きていくのでしょうか。なんだか何も楽しそうでありませんが。

そもそも「育ちがよい」「育ちが悪い」「育ちが出る」という表現自体、時代遅れだと思います。一般市民が「育ち」を気にする必要があるのでしょうか。人の目ばかり気にしていないで、もっと新しい楽しいことを学んだほうが建設的な気がしますが。

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