子供の可能性は先生次第であるワケ
こんにちは。だいみにです。ドイツ在住3年目です。
現在16歳の長男は、日本の小学校で低学年時代を過ごしました。
当時、長男は絵を描くことにコンプレックスを持っていました。なぜなら小学校2年生の時の図画の先生の指導が適切でなかったからです。
長男の絵は確かに上手ではありませんでした。人の体全体からすると頭が大きすぎたり、手が長すぎたりするところが先生の求めている絵ではなかったようです。図画の時間が終わっても、放課後に何度も描き直しをさせられていました。
参観日の日、長男の机の中が気になったので見てみると、きれいな絵が出てきました。長男に聞いてみると「僕の絵が下手やから、先生がこのとおりに描くようにってくれた」と言うのです。
私は仰天しました。
図画工作は、子ども自身の考えで工夫したり試行錯誤したりしながら創造力を身に付けていく教科じゃないのか!
百歩譲って、仕事に忠実な先生だと考えることにしよう。いやだとしても、自分の絵を模倣させるなんて新入社員の書類作成ならまだしも、発展途中の低学年の子供にさせるべきことなのか...
絵に個性なんて必要ないのか?
長男は自分の作品を全否定されてしまいました。
小学校2年生にして絵を描くことが苦手だと先生に思わされたのです。
4年生になって長男はカナダの小学校に転校しました。
幸運なことに、そこですばらしい先生に出会いました。アートは自分の個性を表現する教科だと。そして長男の描く絵が好きだと言われたのです。絵を描くことが恥ずかしいと思っていた長男が、今度は絵を描くことを楽しめるようになりました。
長男が日本の小学校で出会った先生は、たまたまハズレだったのかもしれません。とはいえ、たまたまのハズレが危うく長男の人生に影響を及ぼすところでした。
高校1年生になった長男は、今では問題なく学校で設計図を書いたりしています。カナダの先生に救われたお陰で、絵を描くことに苦手意識を持ち続けなくて本当によかったと思っています。
長男の学校での体験は、後に保育士になった私の戒めになっています。特に幼い子供にとって、先生の言葉はとても重いものです。絶対だと思っている子供も少なくないと思います。保育士として子供の未来を担っている立場であることを忘れず、襟を正して子供に接しないといけないなとつくづく感じます。