by保育士 「遊び食べ」をやめさせたい親が無意識にやってしまっていること
こんにちは。だいみにです。
ドイツで暮らしている10歳と16歳の男の子の保育士お母さんです。
保育士をしていると親御さんからいろいろ相談されることがあります。
今日は遊び食べについて書いてみたいと思います。
一言で「遊び食べ」というと、なんだかよくないことのようなイメージがありますが、1歳前後の子供の遊び食べはむしろ大歓迎です。
乳児から幼児に成長する過程で、手で食べ物の感触や硬さなどを確認しそれを自分で口に持っていく行為は、未知の食べ物を知るためのとても大切な通過点です。とは言え、ほおっておくと食べ物を落としたり投げたりすることもあるので、食事後は間違いなく大変なことになっています。その証拠に保育園での1歳児さんの食事後のお掃除は、何よりも何よりも大仕事でした...
お家では予め新聞紙などを子供椅子の下に敷いて、万全の体制で食事時間を迎えるといいと思います。
一方2、3歳の子供の遊び食べは、前述した1歳前後の子供の「遊び食べ」とは違う意味合いがあります。
特別なことがない限り、2、3歳になるとスプーンやフォークを使って食べたり、コップでこぼさずに飲み物を飲むことができるようになります。そのために食べたり飲んだりするときは座るという習慣をつけることが大切です。お風呂に入る前に服を脱ぐのと同じように食事の前には座るのです。
子供に座って食べられるようになってほしいと思っているにもかかわらず、立っている子供の口に食べ物を入れてあげたり、飲み物を飲ませてあげたりしている親御さんが少なからずいらっしゃいます。「小食ですぐ立ち上がってしまうので栄養が足りているか心配だ」という理由が多いようです。
しかし自分で食べられる年齢になっても、親が子供の口に食べ物を入れてあげる行為は子供の成長を妨げていることにほかなりません。食事の時間でなくても自動的に食べ物を与えられる子供は、食事の時間という概念がないため座って食べる習慣がつかないのです。
保育園の2、3歳の子供たちは、特別な場合を除き先生に食べさせてもらう子はいません。上手でも下手でも自分でスプーンとフォークを使って食べます。もちろん食事中立ち歩く子もいません。保育園では食事マナーについて特に指導することはありません。ですが子供はお腹がすいているため座って食べられるのです。逆に言うと座らないと食べられないのです。
親にとって子供はいつまでたっても小さくて援助が必要な存在であるような気がします。しかし子供は成長し、親の想像以上に短期間にできることがどんどん増えてきます。できるようになったことはどんどんほめて子供を喜ばせてあげることが更なる成長につながります。